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平成19年3月23日答申
当調査会は「簡素にしてかつ効率的な町政を実現するため」町長の諮問に応じ、町の行財政改革の推進に関する事項について調査・審議を行うことを目的として平成18年1月に設置されました。
今回の答申が当調査会として最後の答申となりますので、表記の課題も含め今までの調査・審議についても統括して提言いたします。
これまでの答申内容
はじめに、みなかみ町の行財政改革の問題点を検討する際、個別の問題点が行政組織全体のどのような側面に位置づけられているかを見ることによって、その性格をより明らかに把握することができるとの考えに立ち、町の行政組織を2つの側面に分けてみることにする。
1つは、機能的側面であり、もう1つは構造的側面である。
さらに、構造的側面を次のように分解してみる。
①経済的構造(収入支出ないし歳入歳出の仕組み)
②技術的構造(事務処理面の機械化、設備、工具、ITなどの状況)
③社会的構造(組織内のフォーマル組織とインフォーマル組織、行政内組織と行政外組織)
今まで行われた各答申の課題は、構造的側面と照らし合わせると次のように位置づけることができる。
■第1次答申
租税の滞納及び公共料金等の未納への対応について…①
■第2次答申
みなかみ町水道事業の財政改革について…①、②
■第3次答申
みなかみ町行政区の再編統合に関する答申…③
■第4次答申
みなかみ町の第3セクターに関する答申…①、③
組織機構をめぐる幾つかの改革課題について
町の行政組織を1つの経営体と捉えると、その経営者は町長であり、その役割は経済的、社会的状況の変化に対して組織の対外的な均衡を維持するという対外的役割と組織の各構成員の協働を確保し、均衡を維持するという対内的役割をもっている。このような経営者の役割は組織の機能的側面を示している。
経営者の対内的役割は次のとおり分類される。
?組織機構の設定(組織規程、職務権限規程、組織図)
?人員の確保(採用、能力開発、評価、選択、昇進、異動、降職、退職)
?協働的意志の確保(賃金、給料、ボーナス、モラールの維持、人間関係)
経営者は総括管理の役割として組織活動の流れ(マネージメント・サイクル)《計画(Plan)、実施(Do)、検証・評価(See or Check)、見直し・改善(Action)》を全体的に担わなければならない。このマネージメント・サイクルの各分野を担う組織単位の役割発揮に部分的な弱点があっては、組織全体としての効率的な均衡状態は実現されない。
しかし、地方自治体にあっては、計画(予算)と実施の過程は重視されるが、検証・評価と見直しの過程が十分に機能していないことが指摘されている。
さて、今回要請された組織機構をめぐる行政課題として次の5つの項目について提言する。
1現行行政組織の見直しについて
このたび、町長から部長制の導入という課題について諮問を受けました。これは町長が対応をせまられる課題の多くが多様化、複雑化してきており、複数の課において調整が必要になったためである。そのため、相互に事務内容が親密な関係にある複数の課を1つの所管にまとめて組織全体として最高管理層を部長としたい、というものであろう。
一般的な組織論議における傾向として、組織のピラミッド階層を増やす方向は望ましくなく、むしろ組織はフラット化するのが望ましいとされている。また、町の職員数が中・長期的に大幅に減少していく点を踏まえ、当面は課長体制を維持すべきであるという意見に達した。
そして、行政の戦略的政策意思を広く明確にするため組織の見直しをするべきであると判断した。見直しにあたり、首長の行政理念・ヴィジョンを全職員、住民、その他利害関係者に示し共有化を図るために、例えば、情報政策課の新設(ITの推進および電子自治体への対応)や、総務課と財政課の統合、都市計画課と建設課の統合等、課の新設・名称変更等の再編を行うべきである。
2支所について
支所については、全般的な事務を地域的に分掌し合併の中心地域と周辺地域の住民サービスに格差が生じないよう、住民の利用に最も便利なように設置された。
しかしながら町の職員数が中・長期的に大幅に減少していく点を考慮すると、現在の支所機能から、地域住民が便宜上町役場まで出向かなくても済む程度の、簡単な事務処理をするための出張所機能へと変わらざるを得ない。
現在、支所は人員減に対応するため、従来の係区分から事務の実態に合わせ住民サービスグループと産業グループに分かれて対応しているような状態であることを考慮し、本庁内にも住民サービスグループの組織を設け3地区で同じ組織になるよう提案する。
3監査制度の充実について
自治法上、監査委員は常勤とすることができると規定されているが、町の監査委員は常勤となっていない。これは町の監査の事務量から考慮して常勤の必要がないと判断されたものと思われる。
また、みなかみ町の監査体制については現状、法律上必要とされる最低限の状態である。
監査委員事務局は組織上、議会事務局と独立して位置づけなければならず、また、同一職員が両者にまたがって職務を兼務することは認められないはずのものである。
しかし、現在、議会事務局長が監査委員事務局長を兼ねており、議会事務局係長が監査委員事務局勤務を兼ねていて、組織図上も監査委員事務局が明示されていないのは監査委員事務局が議会事務局に埋没しているとしか解釈できない。これは、町のマネジメント・サイクルにおけるチェック機能が軽視されていることを組織図の上で示す結果となっている。
4人事評価制度導入の課題
地方公務員法では「任命権者は、職員の執務について定期に勤務成績の評定を行い、その評定の結果に応じた措置を講じなければならない」と規定している。当町においてはまだ実施されておらず、甚だ遺憾と言わざるを得ない。しかし、全国の自治体をみると、本格的な人事評価制度を導入している自治体は必ずしも多くないのが現状である。
人事評価制度が実施できない理由として、評価の客観性、公平性、統一性の確保が困難なことがあげられる。また、導入目的としては、配置転換、昇任・昇格等の人事管理及び職員の人材育成・能力開発などが考えられる。なお、人事評価制度の運営に際し、評定者訓練の必要性が強調されており定期的に実施している自治体も多い。
人事評価制度の導入にあたり個人で目標設定し、期末に自己評価後、管理職評価が行われ次年度の目標につなげていく目標管理制度が民間企業でも多く取り入れられている。
町でも目標管理制度の採用が政策課題として掲げられているが、その導入・運営にあたっては制度の趣旨を理解し取り組んでいただきたいと願っている。
5事務の合理化の基本 〜事務マニュアル〜
標準化された効率的な事務処理を行うためには、合理的な検討のもとで作成された事務マニュアル(事務提要)が必要である。合併前のいずれの町村においてもこの事務マニュアルを備え活用していたところはなかった。そこで、速やかにそれぞれの職場で事務マニュアルの作成に着手していただくよう提言したい。
事務マニュアルはどの係または事務グループにも常置し、いつでも誰でも利用できるようにしておく。特に住民と接する職場では事務マニュアルの活用により係の壁を越えてお互いの事務を理解し、相互補完的に柔軟な対応ができることが望ましい。
《第5次答申内容から抜粋》
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