みなかみ町長 鈴木和雄
(平成19年4月)
黄色い帽子とランドセルが飛び跳ねる光景は、笑顔を誘います。次代を担う大切な子供達を、地域社会の力と責任でしっかり守り育てたいものです。さて、今春の県議選における小野里県議の勝利は、町民に歓喜を与え、町づくりに意欲をもたらしました。そして、県議が掲げた松明は一段と光明を放ち、みなかみ町政に大きな夢と希望を与えました。今年は我が町にとって行財政の改革元年ですが、この度の快挙は改革をやり遂げる情熱と勇気を掻きたて、輝く未来の建設に新たな決意を促しました。
改革元年のスタート
本町の財政状況はご案内の通り、経常収支比率(80%以内)が102.8%で群馬県内ワースト・ワン、実質公債費比率(18%以内)は20.7%のワースト・ツゥーという実態であります。この状況を改善することが私の喫緊の使命ですが、それができなければ財政破綻が危惧されます。
しかし、みなかみ町は谷川連峰と利根川に代表される豊かな自然と各地に温泉が湧き、東京芸大生の絵画や若山牧水等の作品から芸術・文化に触れ、更には戦国時代から近代までの史跡も数多く、高速交通網の恩恵を受けた極めて夢の描ける町であります。従って昨年度に引き続いて、人件費・物件費・補助費等の縮減に努め、特に、教育・福祉・観光等の町内88施設の統廃合は大きな課題であり、10月迄にその削減計画を策定し、財政再建に取り組みます。加えて、「夢のある町づくり」については今年度から総合政策課を設置して、「山岳都市構想」「芸術文化村構想」「電子自治体構想」等を策定し、21世紀に飛翔する新生「みなかみ町」を計画的に創造してまいります。
今年は選挙の年
県議選では、よく「自民党対知事派」という表現が使われましたが、両者の確執を意図的に駆り立てているような気がします。「副知事問題」から始まり、先の県議会では多くの議員が予算の修正や高等学校の授業料値上げ等に反対したことが原因のようですが、時事から判断すれば、県議会は「議会制民主主義」を遵守し、健全に機能していると思います。
当然のこととして、知事が提案した議案を県議会が賛成できない場合もあれば、県議会の提言・要望等を知事が受け入れない事もあります。しかし、受け入れないからと言って、政策論争でなく確執では、主権者である県民は蚊帳の外であります。
今や地方分権の3原則は「自己決定・自己責任・自己負担」であり、自らが政策をつくる時代になりました。県や市町村も同じで、議会は知事・市町村長と対等な政治機関であり、決定者であります。議会の決定で初めて知事や市町村長に執行権が生まれ、自治体の主要な決定は議会が行うのであります。
従って、両者が政策で議論し、一定の緊張感と連帯意識を持って県政を進めることが群馬県の発展につながり、県民はそれを望み、期待しているのであります。
夏の知事選挙・参議院選挙は、是非とも両者の確執でなく政策で戦って頂きたいし、我々県民はその論戦を良く見聞きし、判断して、清き一票を投じたいものです。
この機会に「利根川源流の町」の町長から、1つの提言をします。是非とも論議を深めて、安全・安心の国造りに邁進されることを熱望します。
玉原道路の建設
政治の第一義は、国民の生命・財産を守ることであります。
私は日頃から考えている1つに、「玉原道路」の建設があります。みなかみ町・藤原地内には矢木沢ダムを初め4つのダムがあり、その貯水量は3億7,500万トン余を数え、正に首都圏の水瓶であります。しかし、そこに通じる道路は水上・片品線の1路線であり、危機管理体制が欠如していると思います。
地震や外敵要因でダムが破壊されたら、どう対処するのでしょうか。考えただけで背筋が寒くなります。
既に、みなかみ町と沼田市では、交通の利便性の確保から「玉原越え道路建設促進期成同盟」を組織して新設道路の実現に取り組んでおりますが、自然保護、更には地形上の問題点等から促進できない現状にあります。しかし、予期せぬ震災等に備える体制づくりは急務であり、このまま放置することは許されません。何故ならば、水源地域は利根川流域住民・2900万人の命と暮らしを守り、日本経済を支える使命があるからです。従って、公益的機能を有するダムとの危機管理体制の確立は緊要であり、一朝有事に備える対応が求められます。
幸い、政府は「道路特定財源」の一般財源化にあたり、必要な道路は建設すると国民に約束しました。
私はこの際、「玉原越え道路構想」を白紙にして、トンネルの開削で沼田市池田町とみなかみ町藤原地内を結ぶ、「玉原道路の建設」を提案します。
多額な工事費が想定されますが、政治の第一義を考えれば早期に実現すべきであり、群馬県政の最重要課題であります。
私は「玉原道路の建設」を、知事選挙の主要テーマにしております。













